【カメラを止めるな】300万円の低予算でここまで笑わせる発想がすごい!
2018年の夏、映画ファンだけではなく
多くの人を笑いと感動の渦の中に引き込んだのが、
この「カメラを止めるな」、略して「カメトメ」でした。
あちこちで話題になり、
僕の周囲でもいろんな人が観て面白いと言うのですが、
なかなか観るタイミングがなかったので、
ネタバレさせるなよと釘を差しながら、
観るチャンスを伺っていました。
観る前から「面白い」「笑える」というのは、
よく耳にしていたんだけれど、
ネタバレ禁止ということで何が面白いのかという点では、
わからずじまい。
結局劇場にいくことができず、
レンタルで観ることになったんですが、
これが大爆笑でした。
ある映像作家がテレビ向けの
ゾンビもののドラマの監督を依頼される。
そのドラマは放映の最初から最後まで、
生放送でカメラを止めずに放送するという無茶な内容だった。
1ヵ月をかけて撮影に向けた準備を入念に行い、
いよいよ本番というときになって、
現場で想定外のいろんな事が起こり、
撮影は思わぬ方向に進んでいくのだった…。
というのがあらすじですね。
コメディ映画の中には、いかにも笑わせようとし過ぎて
登場人物がギャグと称して変な顔や仕草をした挙げ句に、
全然面白くも何ともないという作品がときどきあります。
この映画はそうした手法をとっていなくて、
公式ホームページの「INTRODUCTION」のページにあるように
「脚本は、数か月に渡るリハーサルを経て、俳優たちに当て書きで執筆。他に類を見ない構造と緻密な脚本、37分に渡るワンカット・ゾンビサバイバルをはじめ、挑戦に満ちた野心作となっている。」
http://kametome.net/introduction.html
という煽りコピーの通り、緻密に計算されて作られた映画で、
しかも、笑えるというのが共存しているのがすごい。
笑いのための仕掛けが効果を発揮しはじめて
後半に行くにつれてどんどん面白さのボルテージが上がっていき、
最後には大爆笑というか、
感動してしまうというのがこの映画の凄さなのかなと思います。
そして、「37分に渡るワンカット・ゾンビサバイバル」とあるのは、
本当にあれをワンカットで撮り切ったということなのかな。
そう考えると、改めてビックリさせられます。
予算300万円で作られた映画というので、
完成度ってどんなもんなんだろうと思いましたが、
映画のクオリティは予算だけでは測れないというのを知りました。
ただ、これがきっかけで、安く映画ができるんだということで、
俳優や製作スタッフのギャラが下がらないことを祈ります。