【ザ・ウォーク】超高層ビルの上で綱渡り。迫真の演技が心臓に悪すぎ!

1974年。
9.11テロ事件で旅客機が突っ込むことになるずっと以前、
ニューヨークに建設中だった世界貿易センタービルが
この物語の舞台です。

双子のビルとビルとの間に張ったロープの上で、
綱渡りをした大道芸人の実話です

フランスの大道芸人、フィリップ・プティは、
エッフェル塔よりも高い双子のビルが
ニューヨークにできるというニュースを新聞で見て、
その屋上で、2つのビルの間にロープを張って、
綱渡りに挑戦しようと決意します。

双子のビルの写真を見て、
「鉛筆で引いた一本の線が僕の運命を決めた」
というセリフがカッコいいです。

しかし、その挑戦は非常に危険であると同時に、
法律にも触れる無謀な行為でした。

でも、やっちゃう人がいたんですね。

彼はストリートミュージシャンの女性や、
サーカス団の団長で綱渡りのエキスパートなどをはじめ、
仲間を集めて準備を始める。
そして、ニューヨークにわたって綱渡り計画を実行に移すのですが…。

僕は道を歩いている時に
歩道と車道の境目にあるブロックの上を伝い歩きしようと思っても、
何歩も歩けないほどバランス感覚が悪いので、
ましてや綱渡りに挑戦するなんていうのは、
到底思いもよらないです。

この映画は1974年に実際に起こった出来事を映画化したもので、
プティ本人が書いた『マン・オン・ワイヤー』という本がベースになっています。

主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、
実際に綱渡りをマスターしたのだということで、
撮影でも実際にレヴィットが綱渡りをしています。
もちろん、ビル自体もうないので映像は合成ですが、
それでも12フィートというけっこうな高さのところに綱を張ったらしく、
かなり勇気が必要だったと思います。
それが綱渡りのシーンのリアルさにつながっていると思います。

役者という仕事は
常に新しいことにチャレンジし続ける仕事だと感じます。

それでもって、
綱渡りといっても、
普通のロープとか運動会の綱引きの縄のようなものを使うわけじゃなく、
映画では金属製のワイヤーを使っていて、
それを調達して現場まで運び込むのがまず大変だし、
どこかに固定して緩まないようにピンと張らなくてはならない。

しかも、 そのワイヤーを工事中のビルの中で誰にも知られずに、
屋上まで持ち込んだうえで、
さらに双子のビルの間に渡さなければならない。

ふつうに許可を得てやるだけでも
大掛かりで大変そうな行為なのに、
それをこっそりやるというのはまさに無謀な所業だけど、
準備中はドキドキ、ワクワクして楽しいんじゃないだろうか?

高所での綱渡りは理解できないけれど、
こっそり準備して世の中の度肝を抜くことを準備するスリル。
その辺は、わかる気がします。

もう一つ、驚かされたのは、
その舞台となった世界貿易センタービルの映像です。

世界貿易センタービル
あの9.11同時多発テロで旅客機が突っ込んで、
崩壊してしまったビルが、
この映画では本当にまだ存在しているかのように、
再現されています。

ボーッと見ていたらスルーしてしまいそうですが、
すでに存在しないビルがあたかも眼の前にあるように見せる
映像技術には驚かされます。

実際の設計図に基づいて
映像化されているのかどうかは知らないけれど、
とてもリアルです。
どんなやり方で撮影したのかはわからないけれど、
全体を通してみると、
本当に世界貿易センタービルがあるとしか思えません。
ビルの屋上から見下ろす地上の風景も、
実写とCGを組み合わせているでしょうか。

もちろん、僕たちはすでに
いろんな映画でCGによる映像技術を見慣れているわけで、
ビルの再現といった芸当は普通にできてしまうことなのかも知れないけれど、
テロによってこのビルが破壊されてしまったことを知っているだけに、
不思議な気持ちになってしまいます。

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