【タイタニック】ディカプリオがカッコ良すぎるけど、やっぱり大傑作
発表以来、長年にわたって配給収入ナンバーワンの映画だったのに、
ずっと見たことがなかった理由は、
やっぱりディカプリオが出ていたからだと正直に白状してしまいます。
何このさわやかっぷりは?
カッコ良すぎ。これはモテるわ。絶対に勝てんわ。
いまさら観た僕だけじゃなく、当時この映画を観た男たち全員が、
ディカプリオに嫉妬したんじゃないかと思うくらいです。
それが、ずっと彼がアカデミー主演男優賞を取れなかった理由なのかと
やっぱり邪推してしまいます。
1912年処女航海で沈没した豪華客船「タイタニック」。
船とともに沈んだ財宝を引き上げようとするグループが、
3773mの深海に横たわる船内から
金庫を引き上げてそれを開けるシーンをテレビで放送された。
金庫からは金銀財宝類は見つからず、
出てきたのは女性を描いた1枚の絵でした。
偶然そのテレビを観たのが、絵のモデルになったローズ。
彼女はタイタニックから生き延びた乗客の一人でした。
ローズは引き上げチームのもとを訪れて、
航海から沈没までの一部始終を話し始めます。
ローズは貴族の生まれで、
母親や婚約者のキャルとともにアメリカに渡るところでした。
ローズはキャルとの結婚を望んでおらず、
ある日、船から身投げしようとしているところを、
画家志望の青年ジャックに止められます。
激しい恋に落ちる二人ですが、
彼らを乗せたタイタニックの目の前には
巨大な氷山が姿を現していたのでした…。
映画好きじゃなくても
誰でも名前だけは知っている作品だけあって、
観たことがなくてもストーリーはなんとなく予想がつくので、
しかも3時間超えの大作でもあって
ついつい見るのをためらっていました。
これまで観ていなかった作品として
映画史に残る名作でも見ようかというので
今回初めて観てメッチャ面白かったです。
船の舳先で手を広げたローズを
後ろからジャックが支える有名なシーンなんかは、
写真で見て知っていた観光地に初めて来て
「ここかあ!」とちょっとうれしくなるような気分でした。
身分とか階級が違う男女が
周囲の反対を押し切って恋に落ちちゃうという
恋愛映画のまさに王道、テッパンじゃないですか。
もう、見る前からタイタニックは沈没することがわかっているし、
ジャックとローズは一緒になれない運命だというのも
わかっているんだけれど、
でも、それでもハラハラドキドキしながら、
タイタニック沈まなきゃ良いのにとか、
ジャック死なないで!とか、
なんだかまるで女の子になったみたいに、
ついつい思って手に汗を握ってしまいます。
ヤバいです。
20年以上前の映画だけれど、
映像やCGも古いっていう感じがまったくしません。
船の舳先に立つ2人を映したカメラが引きながら、
マストや煙突の間を通り抜けて船全体を映し出すシーンは
ドローンもない時代にどうやって作画したんだろうと思わせて、
映像製作技術の高さに驚かされます。
タイタニックという船自体を
この映画がどこまで再現できているのかわかりませんが、
豪華な内装には目を奪われてしまいますし、
船の機関室で巨大な機械が動くシーンにも圧倒されてしまいます。
沈没のシーンもやっぱり迫力があって、
タイタニックが氷山にぶつかって沈むまでを、
もちろんすべてを描くことはできないにせよ、
どんな風に船内へ水が浸水してくるのかとか、
船員や乗客はどう行動するのか、
船はどう沈むのかとか、
どこまで事実に基づいているのかはわからないけれど、
非常に克明に描いているのは、
やはり、とてつもない想像力を必要とするのだと思います。
ジェームズ・キャメロン監督をはじめとするスタッフに拍手です。
船が傾いて、食器棚に積み上げられた数百枚の皿が
一度に割れるシーンがわざわざ2回出てくるのは、
物が壊れるシーンとしてとても分かりやすいし、
撮影しているスタッフたちも
一挙にあれだけの皿が割れるのはとてもストレス解消になって、
「もう一回やらない?」って話になったんじゃないかと、
くだらない想像までしてしまいます。
船が傾いてデッキの上を乗客が滑り落ちていくシーンなども、
沈没するときはこんな風になるのかと恐ろしくなりますが、
まさか、海の上で船が立つ!とは思わなかったです。
スペクタクルシーンの迫力はやはり
ジェームズ・キャメロン監督の真骨頂だと思いました。
主人公の二人はとにかくイケメンと美女で、
ディカプリオは顎の線が今よりずっとシャープで、
かっこいいですね。
若いということは素晴らしいことなんだと思います。
だからこそ、
この映画では年老いたローズが登場して、
沈没前後の様子を思い出しつつ語るという設定になっているのだと思います。
英国のテレビドラマシリーズで、
貴族社会のファミリーを描いた「ダウントン・アビー」では、
タイタニックの沈没によって跡継ぎが亡くなったことが、
その後の物語が大きく展開するきっかけになっています。
撮影に参加した貴族役のエキストラたちは、
貴族らしい振る舞い方を半年間レクチャーされたということで、
お金のかけ方が日本とは桁違いですね。
乗客たちの生死を最後に分けたのは身分や財力で、
まさに地獄の沙汰も金次第という時代が100年前にはあって、
実はそれが現在でも続いているんだけど…。