【オーメン】悪魔の子供が引き起こす惨劇がトラウマ級!ホラーの古典的作品

【原題】The Omen【製作年】1976年【製作国】イギリス、アメリカ【上映時間】111分
【監督】リチャード・ドナー【脚本】デヴィッド・セルツァー
【撮影】ギルバート・テイラー【音楽】ジェリー・ゴールドスミス
【キャスト】グレゴリー・ペック、ハーヴェイ・スペンサー・スティーヴンス、リー・レミック

亡くなった我が子の代わりの子どもを引き取ったら

イタリアに駐在するアメリカ人外交官のロバート・ソーンは、
現地で妻が中高年出産をして子どもを授かるが、
残念なことに子どもがなくなってしまいます。
ちょうどそこに現れた病院の関係者らしき神父から、
同じ時間に同じ病院で生まれた子どもの母親がなくなったために、
その子どもをソーンの子どもとして育てたらどうかと提案されます。

ソーンは妻を傷つけたくないためにオファーを受け入れて、
自分たちの子どもとして育て始めるのです。

やがて数年後、ソーンはイギリス駐在大使となり、
妻と息子のダミアンとともにロンドンに移り住んで、
順風満帆の生活を送り始めたかにみえた一家。
ところが、ダミアンの誕生日パーティである惨劇が起きたのを皮切りに、
事件が起き始めて、その生活が大きく変わっていくのでした。

ダミアンの笑顔とホラーシーンの対比があざやか

この映画には原作があるのかと思ったら、
映画のためのオリジナルシナリオで作られた作品だそうです。

70年代に特殊撮影で恐怖感を演出したエクソシストに比べて、
オーメンは公開が3年遅い1973年の発表のだけれども、
あからさまな特殊撮影を使うよりは
ストーリーや心理面で見る人の恐怖を呼び覚まそうという作戦のように見えます。

エクソシストでは娘に悪霊が取り付いて、
娘自身の見た目が豹変しますが、
オーメンでは子どものデミアンは悪霊に変貌するといったことはなくて、
ごく普通に子どもが無邪気に遊んでいる様子を描いています。

勝負する土俵を変えたっていうか、
エクソシストとおんなじように特殊撮影でガチンコ勝負しても、
よほどのクオリティがでなければ二番煎じといわれかねないので、
戦い方を変えたというか。

時折、邪悪な微笑みを見せるダミアンには、
ほとんどセリフがなくて、
それがかえって恐怖心を煽っているように思う。

悪霊の意図を邪魔しようとする登場人物が
命を落としていくシーンがどれもショッキングで、
とくに、ガラスで命を落とすシーンがめっちゃ怖いです。
初めてみた時から記憶に焼き付いてトラウマになっていて、
怖すぎて、勘弁してほしいって感じです。

人々が何者かに襲われるシーンでは突然嵐になったりして、
自然とか動物とか、
なにか人間を超えた存在が運命を左右するんだという風に見せることで、
恐怖感を増幅させたのが、
オーメンの凄いところだったと思います。

ダミアンの母親はいったいどんな存在だったのかを解明するために、
イタリアの墓地に出かけるシーンで、
その墓地がとても陰惨な雰囲気で、
こんな場所には絶対行きたくないと思わせる

エクソシストでは、悪霊に取りつかれる子どもの母が
有名女優だったのに対して、
オーメンでは、主人公であるダミアンの父親が
アメリカの大使ということで、
どっちも有名人を子どもの親に選んでいるのが、なんなんだろう?

本人が怖くない。
ダミアンは見た目にはごく普通の子どもで、
時折邪悪な笑い顔を見せる以外は、行動そのものも無邪気なんですよ。

そのダミアンのニコッとした笑いによって、
いろんな人たちが命を落とすって、
これってちょっとしたホラー映画の革命だったのかなと思います。

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