【死霊館】いままでのホラー映画のいいところを凝縮して新しいテイストに

実在の心霊研究家が体験した実話がベース

この死霊館という映画は、
2013年に発表されましたが、
それまでのいろんなホラー映画の恐いところを
ギュッと圧縮したような作品なので、
今までホラー映画ってあんまり観たことがないっていう人に超オススメです。

【原題】The Conjuring【製作年】2013年【製作国】アメリカ【上映時間】112分
【監督】ジェームズ・ワン【脚本】チャド・ヘイズ、ケイリー・W・ヘイズ【撮影】ジョン・R・レオネッティ【音楽】ジェセフ・ビシャラ
【キャスト】ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン、リリ・テイラー

さまざまな心霊現象を調査して事件を解決してきた
超常現象研究家のウォーレン夫妻は、
ある日、ペロン一家という家族から、
家で発生する怪奇現象に悩まされているという相談を受けます。

その家族は中古の家を購入して、
夫婦と5人の娘で移り住んできたのですが、
引っ越したその日から怪奇現象が起き始めて、
娘たちが不気味な現象に戸惑ったり、
飼い犬がその家に入りたがらず、結局死んでしまったりするんですね。
これはやばいということでウォーレン夫妻に調査の依頼をすると、
この家では1800年代に住んでいた家族に不吉な事件が起きていて、
家自体がすでに悪魔に取り憑かれていたのです。

そこで、ウォーレン夫妻が対策に乗り出すというストーリー。
ウォーレン夫妻は実在の心霊研究家で、
この映画も実話をもとにつくられたとされています。

アメリカのホラー映画って家がデカイ

中古住宅を買ったらそこが悪魔に取り憑かれていたという
ペロン一家の物語が映画のベースになっていますが、
そこにウォーレン夫妻がアナベルという人形に取り憑いた悪霊を
退散させたという物語がからんでくるので、話が二重に怖くなっています。

原題は「The Conjuring」で「お祓い」みたいな意味のようで、
ウォーレン夫妻が悪魔祓いをするわけです。
要するに「エクソシスト」と同じような意味で、
夫妻が悪霊と対決するわけです。

アメリカのホラー映画や、サスペンス・スリラー映画などは、
とにかくデカい家に住んでいるのが多いです。
もちろん、アメリカの住宅がもともと日本なんかと比べて
デカくて広いというのがあるんだろうけれど、
ホラー映画を見るたびに「家デカっ!」と思ってしまいます。
そして、そのデカい家の中で
ドタバタと走り回ったり格闘したりするわけですが、
これって家が広いから走り回るのか、
走り回ってバトルしたいから広い家の設定にするのか
どっちなんだろうと、
いろんな映画を見るたびにそう思います。

実話といながら実は完全な創作、フィクションだという作品も
映画の中には少なくないみたいです。
この作品も実話をもとにしているのかもしれませんが、
映画を建物の設計にたとえれば、
実話ベースといっても立地や敷地の形が決まっているだけで、
何階建てでどんなデザインにするかとか、内装はどうするかとか、
そこは作る人が自由に考えられるわけですよね。

ちょっとネタバレ 家族愛を描いた新しいエンディング

映画のつくりとしては、過去の名作映画のいいとこ取りで、
エクソシストだったり、ポルターガイストだったりオーメンだったり、
たとえば、テレビの放送終了の砂嵐が出る場面や
2階の吹き抜けに面した手すりのシーンなどがあったりしますが、
それぞれ名作へのオマージュなんだと思います。

でも、そういう風に過去の作品との対比で見ちゃうと、
「これって焼き直し?」みたいな感想になってしまって面白くない。

そういうことは置いといて、
ホラー映画ってそんなに見たことがないという人が、
初めてこの映画を観たら、けっこう怖いんじゃないかと思います。

この映画は実話なのだそうです。
娘が5人という超珍しい家族なんですが、
5人姉妹というのはすごいですね。
それでとっても意外なのは、これはネタバレなんですけれど、
新しい家に何人かで引っ越してきたら、
普通はそのほとんどが犠牲になって、
結局誰か一人だけが生き延びるケースが多いじゃないですか。
でもこの映画は全員無事に助かるわけなんですよね。
みんな生き延びるホラーって珍しいなって思いました。
ホラー映画の場合、登場人物が多い映画って一人ずつ減っていって
最後は一人だけが残るというのが多いと思うんですけれど、
ネタバレしてしまうと、誰もいなくならずハッピーエンドになります。
映画の煽り文句に「最も邪悪で恐ろしい事例を映画化」みたいに
書いてあったような気がするけど、
結末という点では今まであんまりなかったパターンだと思います。

しかもストーリーの中で夫婦愛とか家族愛みたいなところを強調していて、
そういう人間ドラマ的な部分でも感動できるという点では、
新しめのホラー映画の結末なのだろうかと思います。

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