【イーライ】アレルギー疾患で入院した少年が恐怖の向こう側で知った真実とは?
アレルギー関連の病気を患う男の子が、
入院した先の医療施設で身の毛がよだつような恐ろしい体験をします。
果たして、事の真相はいったいどういうことなのか?
そしてイーライの運命は?
【原題】Eli【製作年】2019年【製作国】アメリカ【上映時間】98分
【監督】キアラン・フォイ【脚本】デヴィッド・チャーチリッロ、イアン・ゴールドバーグ、リチャード・ナイン【撮影】ジェフ・カッター
【音楽】ベアー・マクレアリー
【キャスト】チャーリー・ショットウェル、ケリー・ライリー、マックス・マティーニ、リリ・テイラー
イーライは重度のアレルギー疾患で
家の中でもホコリの入らないクリーンブースの中で生活し、
外出には防護服が必要だった。
そのイーライの病気を治すために、
両親は地方の郊外にある病院にイーライを入院させる。
それは女性医師のホーン院長と女性スタッフだけで運営されている病院だった。
近所に住んでいるらしきヘイリーという少女が
イーライのもとを訪れて、少しずつ交流が始まる。
ヘイリーはこの病院が怪しくて気持ち悪いから嫌いで、
中には入りたくないという。
そして、イーライに向かって院長には何も言うなとアドバイスをする。
夜中、病室で一人過ごすイーライの周囲で、
霊のようなものが見える怪奇現象が起き始めるんです。
後日、再び現れたヘイリーによると、
以前、この病院に同じような症状で入院した子どもたちが、
病気が治癒して子どもたちが退院したのを見たことがないという。
そしてイーライ自身も治療によって症状が悪化していくのです。
両親の間でもホーン先生の治療に対する意見が分かれるが、
どうやら両親はイーライに対して隠し事をしているようだった。
実はイーライの病気には、本人が知らないある秘密があったのだった…
イーライが入院する病院にたどり着くまでの映像で、
電柱や空から見た道路が十字架に見えてきますが、
それはイーライの運命を予感させるもののように見えます。
いろんなホラー映画のいいとこ取りをしたような作品で、
その作品名を並べると映画の雰囲気が感じ取れるというか、
ストーリーまでわかってしまうかもしれないので、
あえて作品名は書きません。
でも、決して二番煎じ感はなくて、
オリジナリティある怖さや面白さがあって、
とくに最後に20分くらいは目が離せない展開が待っています。
イーライが入院する病院が妙にひと気がない建物で、
医療スタッフもみんな修道女のような格好をしているのが不気味です。
これは普通の病院じゃない、絶対に何かあるはずだと悪い予感を抱かせます。
しかも、見慣れない道具を使った医療シーンが
人体実験を思わせてぞっとします。
アレルギー関連の免疫系の病気のはずなのに、
なぜかイーライをベッドに固定して頭にドリルで穴を開けちゃったりして、
観ているほうもそれだけで寒気がしてきます。
果たして治療目的は本当に免疫関連なのか?
注射をするときの針の指し方もなんだか雑で痛そうで、
それだけでも恐怖感を抱くには十分だと思います。
イーライ本人もかなり病気について勉強しているようなので、
治療内容や医療スタッフに対する不信感が募っていくわけですね。
さらにイーライの前に現れる子供たちの幽霊はいったい何なのか?
次々に謎が出てきて最後まで目が話せない映画でした。