【写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと】オシャレな写真を残したカメラマンの真実
2012年 イギリス、アメリカ
トーマス・リーチ 監督
原題: In No Great Hurry: 13 Lessons In Life With Saul Leiter
「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」は、
タイトルの通り、ニューヨーク在住の写真家のドキュメンタリー作品です。
1923年、ペンシルバニア州ピッツバーグ生まれのソール・ライターは、
ファッション雑誌などの商業カメラマンとして、
そのキャリアを積んできましたが、
仕事とは別に、ニューヨークの街の表情を捉えた
スナップ写真も撮り続けてきました。
その作品はあまり発表される機会はなかったようですが、
2006年、83歳のときにに写真集としてまとめられたことで
一躍注目を浴びるようになり、
「カラー写真のパイオニア」と讃えられるようになりました。
2013年、89歳でニューヨークにて死去。
その作品展が、日本でも2017年に
渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで写真展が開催されました。
僕も写真を撮るのが好きなので、
この写真展は行ってみたかったのですが、
気づいた時には終わっていました。
見逃してしまいメッチャ残念です。
写真がとても素敵です。
真っ白な雪の道を、真っ赤な傘をさして歩く人や
曇りガラスの向こうに映る人影、
都会の何気ない風景を
鮮やかに切り取った写真は、
とてもオシャレで洗練されています。
そんなときに見つけたのが、このドキュメンタリー映画です。
事務所の風景や、
近所でスナップ写真を撮影している様子などが記録されています。
本人は謙虚というか、
もう年老いていて野心もあまりないので、
写真に関する言葉はあんがい少ない。
むしろこれまでの生き方や人生論的な話が中心。
作品の紹介や写真に対する考え方などが
もっと盛り込まれていたらさらに面白かったと思います。